カナダで行われたこの研究では、介護施設626軒で療養している60歳以上の高齢者のうち、PCR検査で新型コロナウイルス(オミクロン変異株)が陽性だった1万3654人と、検査が陰性だった20万5862人が比較されています。研究参加者のワクチン接種状況を調査し、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの有効率が解析されました。
その結果、3回接種と比べた4回接種のワクチン有効率は感染リスクで19%、重症化リスクで40%、統計学的にも有意に高いことが示されました。また、未接種者と比べた4回接種のワクチン有効率は感染リスクで49%、重症化リスクで86%でした。論文著者らは効果の持続期間は不明としつつも、「ワクチンの4回接種は介護施設の高齢者に対して感染予防効果を高めた」と結論しています。
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