時間栄養学と旬の食材

【シークワーサー】アルツハイマー病の進行を抑える効果も報告

シークワーサーは記憶障害の改善や、がんの活性を押さえる働きがある

 ノビレチン以外にも抗炎症作用の強いタンゲレチンや、コレステロール値の上昇抑制やアレルギーへの効果があるヘスペリジン、精神をリラックスさせ快眠効果の高いリモネンが含まれますし、疲労回復に効果的なクエン酸がレモンの2.2倍、梅干しの1.6倍も含まれているのも特徴的です。脳の記憶領域は就寝時に活性化し、一日の情報を整理することが分かっていますので、疲労回復と合わせて夜ご飯向きの食材といえるでしょう。

 収穫時期の8月ごろから刺し身や酢の物、焼き魚に添える酸味づけ用の若い果実が、12月ごろには生食できるほど熟した果実が収穫されます。

 ノビレチンの量は青くて酸っぱい若い果実のほうが多いという報告もありますので、ぜひこれからの時期に収穫される旬のシークワーサーを召し上がってみてはいかがでしょうか。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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