重度の糖尿病でのプライベートゾーンの“異変”はそれだけじゃない。糖尿病性包皮炎もそのひとつだ。
「長い間、高血糖状態が続くと柔らかいはずの包皮の先端(包皮輪)が硬く白くなり、縦に亀裂がいくつも入るようになります。包皮輪は本来、勃起が可能になるよう“遊び”がありますが、それがなく、包皮輪をむこうとすると裂けて出血します」
亀頭部分や包皮が、かゆみや痛みが伴い、赤くなることがある。カンジダ性亀頭包皮炎と呼ばれる病態だ。
「糖尿病になると真菌の一種である常在菌のカンジダ菌と他の常在菌のバランスが崩れてカンジダ菌が性器に増殖する、『性器カンジダ症』を男女ともに発症する可能性があります。男性はそこからカンジダ性亀頭包皮炎になることがあるのです」
包皮炎になった人が怖いのは包皮の傷によって梅毒や尖圭コンジローマなどといった他の性感染症を合併しやすくなることだ。
60歳からの健康術