一般的な基準は、①意図しない年間4.5キロまたは5%以上の減少②何をするのも面倒だと週に3~4日以上感じる③歩行速度の低下④握力の低下⑤身体活動量の低下、のうち3項目以上当てはまる場合をフレイル、1~2項目をプレフレイルと呼ぶ。
「フレイルになると、病気にかかりやすくなったりストレスに弱くなって死亡率の上昇や身体能力が低下します。その原因はさまざまですが、中核となるのが加齢による筋肉量減少と筋力低下です。これを『サルコペニア』と呼び、歩く、立ち上がるなどの日常生活の動作に影響が出て、介護が必要になったり転倒しやすくなったりします」
日本では65歳以上の15%程度がサルコペニアといわれている。筋力は40歳ごろから徐々に低下して70歳以降はそれを自覚するようになる。「手足が細くなった」「椅子から立ち上がりにくい」「椅子にドスンと座る」などはその影響とされる。HIV感染者はそれが早く起きるというのだ。
60歳からの健康術