「PCR検査はウイルスの塩基配列の一部を正確に認識して増幅する検査で、人為的ミスがない限り、偽陰性の発生は0%です。さらに、感度(陽性をどのくらい正しく判定できるかの指標)も高い。それに対し抗原検査はタンパク同士の抗原抗体反応を利用しており、一定の確率で偽陰性、偽陽性が出ます」
田中院長は、2021年1月から、発熱外来で提出されたPCR検体を患者さんの同意のもと研究に使用している。21年6月から22年2月までの間で陽性となった314例のCt値(検体に要した増幅サイクル数)を、Ct値ごとに並べると、PCRではCt値40でも陽性を判定できていた。