老親・家族 在宅での看取り方

救急車を呼ぶべき? 患者家族からの問い合わせにどう答えたか

在宅医療は患者さんの思いに寄り添うことも大切な仕事のひとつ

 それまで通院しながら主に輸血による治療を続けてこられたのですが、ここにきて病院が自宅から遠方にあることで体力的に通院が無理となり、輸血が行える当診療所で在宅医療を開始されたのでした。

「今後はお家で過ごしていくために、ケアマネさんや訪問看護さんをお願いするのが良いと思います」(私)

「ケアマネさんは明日10時に地域包括支援センターの人と来る予定なんです。明日は福祉用具の人も来ます。ところで、訪問看護さんって何をやってくれるんですか?」(娘さん)

「体調確認もしてくれますし、あとはご家族の介護相談や、お風呂に入れない時は体拭きや寝たままのシャンプーとか、あとは今パッド内でお小水を出しているようなので、きれいにしてくれたり、生活に関わることをやってくれます」(私)

「体拭いたりとかパッドを替えてきれいにしたりとかは私もやっているので」(娘さん)

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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