「でもプロにやり方聞いたりできるでしょ」(奥さま)
「ご家族の困っていることや、そのご家庭に合わせたやり方を指導してくれますよ」(私)
ご家族も納得されて始められた在宅医療ですが、訪問看護やケアマネと知らないことばかり。ベッドなどの環境整備を整えることは戸惑いの連続だといいます。
そんな自宅療養が始まりしばらくして、奥さまから突然、苦しそうなので救急車を呼ぼうかどうかとの電話がありました。
私は、ご主人がまもなく人生を締めくくる可能性が高いことと、救急車で入院した場合、人生最後になること、そしてご自宅でもつらい症状を楽にして診てさし上げることはできることをお伝えしたところ、ご家族は最期まで家で看ると覚悟を決められたのでした。
戸惑いの中、揺れ動くご家族の思いに最期まで寄り添う。それもまた我々の務めと考えています。
老親・家族 在宅での看取り方