60歳からの健康術

性感染症編(11)サル痘の国内患者数は3人 怖がり過ぎる必要はないが…

サル痘ウイルス(CDC提供・共同)

 気分障害の発症も報告されている。

「隔離の影響かもしれませんが、ナイジェリアの報告では2018年に入院した患者のうち4分の1に不安やうつなどでカウンセリングが必要になったと報告されています」

 英国の報告では、54人の患者のうち36人(67%)が疲労または嗜眠を、31人(57%)が発熱を訴える一方で、10人(18%)は前駆症状は見られなかった。すべての患者が皮膚病変を呈し、そのうち51人(94%)が肛門や性器に病変を有していたという。54人中37人(68%)が複数の皮膚病変を有し、4人(7%)が口腔や咽頭に病変を有していた。リンパ節腫脹を有していたのは54人中30人(55%)であった。

「患者の4人に1人が同時に別の性感染症と診断されていました。ただし、この54人の中に死亡者はいませんでした」

 なお、多くの場合2~4週間症状が持続し自然軽快するが、重症化することもある。

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