これとは別の研究で、大腸がんの患者さんを追跡したところ、身体活動量が多い人ほど生命予後がよいことが分かりました。乳がんの患者さんの調査では、身体活動量が多いほど、死亡率や再発率が低いことも判明しています。
国立がん研究センターは約8万人を約7.5年追跡。1日の身体活動量とがん罹患の関係を調べたところ、がんによっては身体活動量が高いほどがんになりにくい傾向が見て取れました。
こうした国内外の研究結果から、がん患者さんも運動が推奨されています。その基準は、毎日20~30分、1週間に150分のウオーキングと週に2回の筋力トレーニングです。とにかく動く生活習慣を守ること。そのためにも仕事は辞めず、続けましょう。
筋トレについては、東北大や早稲田大などの研究グループがこれまでの研究結果を網羅的に分析しました。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵