以前、感染性心内膜炎だった何人かの患者さんと関わったことがあるのですが、発熱が1カ月以上続いていて経食道心エコーなどを行って疣贅を発見したケースや、血液から細菌が培養されたことがきっかけで発見されたケースなど状況もさまざまです。
感染性心内膜炎で最も多い原因菌は連鎖球菌ですが、ブドウ球菌や腸球菌、他にもさまざまな細菌が原因になることが知られています。
いったん弁膜上に細菌が感染すると、除菌することが難しく、高用量の抗菌薬(多くの場合注射薬)を1カ月以上継続投与する処置が一般的です。感染が持続する場合や心不全がコントロールできない場合は、弁の感染箇所を取り除いたり、人工弁に付け替える手術を行う場合もあります。
長期に及ぶ原因不明の発熱には、思わぬ大病が隠れているかもしれません。ご注意ください。
感染症別 正しいクスリの使い方