医療トピックス

脳震盪で起きる目の異常を軽いと思ってはいけない 5年後に障害が残っているケースも

写真はイメージ

「眼球運動障害を伴う視機能障害は脳震盪を起こした人の69%で見られることが知られています。軽い外部脳損傷を持つ軍人を対象にした研究では、5年後でも眼球運動の障害が残っていたとの報告があります。モノが二重に見える輻輳異常は軍人、スポーツ選手、外来患者に多いとの研究データもあります。脳震盪で特に気をつけたいのが幼児の脳震盪です。自身では症状を正確に周囲に知らせることができないため、周りが気をつけるしかありません。頭部打撲後にぼんやりした様子、だるそう、疲れやすい、過度の泣き声、食事や睡眠のパターンの変化、好きなおもちゃに関心がなくなるといった気になる症状が現れたら、医師の診察を受けましょう」

 嘔吐や吐き気、30秒以上続く意識の消失、通常より大きい目の瞳孔、左右の大きさの違う瞳孔などではすぐに受診することだ。

 たかが脳震盪などと思わず、きちんとMRI検査を含めた診断治療を受けることが大切だ。

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