役に立つオモシロ医学論文

趣味を持つことは認知症の予防に効果的? 日本人対象の研究報告

写真はイメージ

 調査の結果、認知症の発症リスクは、「趣味がない」人と比べて、「趣味がある」人で18%、「趣味が多い」人で22%、統計的にも有意に低下しました。

 ただし、脳卒中が原因と考えられる認知症と趣味の充実度に、明確な関連性は認められませんでした。

 論文著者らは「調査期間中に趣味をやめたり、新たに始めた人がいるかもしれず、このような趣味の変化が認知症のリスクにどのような影響を与えるのかは不明」としつつも、「趣味の充実は、認知症リスクの低下と関連している」と結論しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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