寝具製作技能士・大郷卓也氏が教える「体がよろこぶ寝姿勢がつくれれば朝までぐっすり」

厚労省「e-ヘルスネット」から
「子供」の頃の眠り方に戻す方法

 どうやら、ぐっすり眠るには枕が重要のようだ。

「寝ているときの顔の角度は約5度が理想とされます。人は睡眠中におよそ20回ほど“寝返り”を打つとされ、首や肩、背中や腰に負担をかけないよう無意識に楽なポジションを保とうとします。基本的にあおむけのポジションで眠ることが良いとされますが、朝起きたら『枕がどこかへいってしまっていた』というような人は、その枕が自分に合っていない可能性があります。枕が合っていないと、寝返りの回数が減ってしまい、起きたときに『肩が痛い』『腰が痛い』となってしまうのです。つまり、寝返りを妨げず、むしろ促すような枕が理想なのです」

 一方、子供の頃は熟睡できていたはず。これにも理由があるようだ。

「あなたが子供の頃はどうだったでしょうか? 多少寝相が悪かったとはいえ、縦横無尽に寝返りを打っていたでしょう。夜中にトイレに行くこともなく、何が起きても目覚めないほど熟睡できた。これは寝返りで同じ寝姿勢をつくらず、体がよろこぶ寝姿勢を取っていたからです。大人でも寝返りの回数が戻れば、『おしっこで起きる』回数自体も減ることになります」

3 / 4 ページ

関連記事