コロナ第8波に備える最新知識

仏大統領は無料配布を宣言も…梅毒はコンドームでは防げない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「コンドームの装着で確実に防げる性感染症は淋菌感染症、クラミジアで、梅毒などはコンドームだけで防ぐのは難しい。理由は感染経路が異なるからです」

 精液や膣分泌液に存在する淋菌やクラミジアは、人体の粘膜に感染して増殖する。具体的には性器、のど、目、尿道、膣、直腸(肛門)。コンドームをしていれば通常性交時での感染は防げるが、精液や膣分泌液に触れた指やタオル、下着、アダルトグッズなどから感染することもある。また、オーラルセックスが一般的になり、コンドームをしないことによるのどへの感染も増えている。むろん、肛門への挿入により直腸に感染する場合もある。

 梅毒トレポネーマと呼ばれる細菌が感染することで発症する梅毒は、性行為を介して小さな傷口や粘膜に感染して増殖していく。そのため、コンドームをしていてもコンドームが覆わない部分の皮膚から感染することもある。当然、通常の性交以外に、オーラルセックスや肛門での性交、抱擁による皮膚と皮膚の接触でも感染する。つまりコンドームだけでは性感染症は防げないということだ。

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