ただ、こういった「攻めた治療」はどこでも受けられるわけではない。理想は、膵がんを手術できる段階、早期に発見することだ。
「小さいうちに発見できれば予後はそれほど悪くありません。2センチ以下で見つけられれば5年生存率約50%。1センチ以下なら80%で、大腸がん、胃がんよりもいい」
膵がんの症状は、腹痛、背中痛、腰痛、腹部の違和感、黄疸(白目や皮膚が黄色い)、体重減少など。しかし、これらの症状は、早期ではまず出ない。だから2センチ以下で見つかるのは、膵がん全体の5%、1センチ以下に至っては0.8%とわずかだ。
症状に頼らない早期発見法はないのか?
■「なりやすさ」「疑いあり」を知る
家族歴は膵がんの危険因子。血縁家族に膵がん患者が複数人いたり、若年での発症だとよりリスクが高い。