糖尿病の人は歯科治療を受けるときは「感染」と「低血糖」に注意

写真はイメージ(C)PIXTA

 小林歯科医院では、治療前の問診で血糖の指標であるHbA1cの数値を確認し、日本糖尿病学会が合併症予防のための目標値としている「7.0%未満」を上回っている場合はいったん外科的な治療は見合わせる。

 そのうえで、糖尿病を診ている主治医に文書などで検討している歯科治療の内容を伝え、患者にきちんと血糖コントロールをしてもらってからあらためて治療を行うという。

「糖尿病の患者さんの外科的な歯科治療では、感染症予防のために前もって処方した抗生剤を治療の2時間前に服用してもらい、薬の成分の血中濃度を高い状態にしたうえで治療を実施するケースもあります。また、高血糖では血流障害などで傷の治りも遅くなるので、しっかり時間をかけて止血や術後の消毒を行うことも大切です」

 糖尿病の人が歯科治療を受ける場合、治療前に丁寧に歯磨きをしたり、うがい薬を使うなどして、できる限り口腔内の細菌を減らしておくように意識したい。

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