梅毒の患者は地方で急拡大している…「累計10人未満」は青森、山梨、島根のみに

梅毒感染拡大の背景にはコロナ不況も関係している(C)日刊ゲンダイ

 気になるのは22年を境に累計の報告件数がそれまでの2000件台から4201件と倍増し、地方の感染報告件数も22年から増えていることだ。一体、22年に何があったのか?

「22年は年明けから3月末までに新型コロナ第6波が襲い、ロシアのウクライナ侵攻に伴う世界経済の先行き不安などから円が急落するなど、景気が落ち込んでいた時期です。それは22年の全国の倒産件数(負債1000万円以上)にも表れていて、6428件と3年ぶりに前年を上回りました。その77%は不況型倒産と呼ばれるもので、販売不振、業界不振が原因でした。地域別では1月から10月まで連続して増えた東北が目立ち、対前年50%増となりました」(経済ジャーナリスト)

 総務省が今年1月に公表した「労働力調査(基本集計)2022年平均」の地域別の就業状況で見ると、22年平均の就業者数は前年に比べて11地域中6地域(北海道1万人、東北4万人、北関東・甲信3万人、北陸3万人、中国2万人、九州5万人)で減少している。

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