カルダモンは古代エジプトで「聖なる香煙」とされ、神殿での祈祷の際に使われたり、古代の権力者が毒殺の危険から身を守るための解毒剤として使われてきました。原産地であるインドでは、コショウを「スパイスの王様」、カルダモンを「スパイスの女王」と呼び、カレー料理に欠かせない重要な成分としています。肉料理やケーキの風味付けにも使われるほか、実を潰さず丸ごと加えたピラフやカレーなどは、お客さまをもてなす料理とされています。
カルダモンはスパイスとして多くの料理に使用されるだけでなく、お茶として飲まれることもあります。サウジアラビアでは、「ガーワ」と呼ばれるカルダモンコーヒーがおもてなしの飲み物になっています。真ちゅう製のコーヒーポットの口に、割ったカルダモンを数粒詰めて注いだコーヒーはなんとも言えない高貴な風味がします。
食後のお茶としてもおすすめされる理由は、消化促進の効果があるためです。口の中に入れることで唾液分泌を促進し、胃を刺激して胃液の分泌を促すため、消化を促進します。
時間栄養学と旬の食材