時間栄養学と旬の食材

【オカワカメ】便秘解消、歯や骨の強化、肌の老化防止にも役立つ

オカワカメ

 なかなか聞きなれない名前のオカワカメ。大きな葉っぱがゴムのような手触りです。不思議な見た目をしていますが、茹でると弾力のある歯ごたえや、ぬめりのある食感がまさにワカメな面白い野菜です。

 暖かい地域が栽培に適していて、大分県の中津市が主な産地です。大分県以外にも、国内では沖縄や九州地方、北海道の伊達市でも比較的温暖な気候のため栽培されています。一般家庭でも栽培することができますよ! 夏から秋にかけて収穫され、まさに今の時季、全国に出荷されています。

 オカワカメは中国から日本に伝わったことから「雲南百薬」とも呼ばれ、百の薬と書かれるほど栄養価が高いことから、現在はスーパーフードとしても着目されている食材です。

 そんなオカワカメに豊富に含まれている栄養素にはどのようなものがあるのでしょうか? まずはマグネシウムです。代謝をアップさせる働きがあるので、ダイエット効果や血行改善、便秘解消に役立つほか、歯や骨を強くする効果もあります。同量のレタスと比較すると、なんと8倍も多くマグネシウムが含まれます。そして、亜鉛です。肌のたるみやくすみの防止、味覚の維持に役立つ栄養素で同量のニラの2.5倍多く含まれているのです。また、目の健康をサポートするビタミンAも豊富で、オリーブオイルの10倍も多く含まれることが分かっています。

1 / 2 ページ

古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

関連記事