糖尿病患者の「足」はどうなっているのか? 15%に異変あり

すでに足の老化は始まっている

 また「不健康な足」を放置したままウオーキングや運動を続ければ、重心の上下左右の移動に過不足が起き、エネルギー効率が低下するばかりでなく、関節や筋など骨格構造を損ない、ひざ痛、腰痛を招くことになりかねない。

 では、どうすればいいのか?

「糖尿病の人は、毎日、足を清潔に保つこと、靴下をはくこと、そして自分の足にあった靴を履き、足に異常がないか自分で観察することです。自分で見られないなら、家族や友人に確認してもらうことも大事です。そして、おかしいなと感じたら主治医や足病変に詳しい医師に少なくとも1年に1度は足を定期的に診てもらいましょう」

 トラブルの原因は歩き方や靴、血糖、血流、傷など多岐にわたる。そのため米国、カナダなど世界20カ国には足病医と呼ばれる専門医がいるという。

「ところが日本には、患者の靴下を脱がせて足病変を診る医師は非常に少ない。ある調査では、糖尿病患者の5%しか足を診察されていませんでした。それが、足病変の発見・治療が遅れてしまう原因です。医療者が足を診察するのを待つのではなく、自分から靴下、靴を脱いで、かかりつけの医師に相談するといいでしょう」

 あなたは大丈夫?

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