新しい注射薬は糖尿病治療のゲームチェンジャーになり得るか?

これまではインスリン注射が一般的だった

 中でも「インスリンの分泌量が維持されていて、肥満を有する比較的若い40~50代の患者さんに効果が高いのではないか」と辛院長は言う。

 とはいえ、どんなに良い薬でも副作用は必ず現れる。マンジャロはどうか?

「薬の添付文書には、副作用として『低血糖』『急性膵炎』『胆のう炎』『アナフィラキシーショック』などが書かれています。また、発売2カ月後までに報告された副作用情報をまとめた、市販直後調査第2回中間結果のお知らせによると、5月31日までに3万5400人のマンジャロの推定摂取患者がいて、4月18日~6月18日で、因果関係が否定できない有害事象が498例616件あったと報告されています」

 その中身は「高齢者に2件の死亡例があった」ことに加え、「高齢者患者の重篤な副作用報告が一定数いること」「BMI(体格指数)23キロ/㎡未満の患者での有効性、安全性は認められておらず、BMIが低い患者への使用は注意が必要であること」などが書かれている。

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