一方、GIPは逆にグルカゴンの分泌を促進させる。つまり、血糖値を上げて肝臓にグリコーゲンをため込むように働く。GIPは肥満を誘導するホルモンでもあるのだ。
「ならば、GLP-1とGIPを同時に注射するとブレーキとアクセルを同時に踏んでいるようなもので意味がないのでは?」と思われるかもしれない。もっともな感想だ。ところが、そうではないという。
「面白いことにGIPは高濃度にすると、肥満を誘導するのではなく逆に肥満を抑制する方向に働くことがわかってきたのです。しかもGLP-1と高濃度のGIPを同時に投与すると、GLP-1単体のときよりも体重減少効果が大きくなることも明らかになりました」
■市販から2カ月後調査で報告された副作用
マンジャロは2型糖尿病に公的保険の適用がある。