しみ、しわ、たるみが目立ち…糖尿病の人はなぜ早く老けるのか?

「酸化」と「糖化」に気をつける

「ある世界的な化粧品メーカーは、AGEが肌にダメージを与えていることを科学的に証明するために、皮膚を培養し、糖質を加えてAGEをつくる実験を行い変化を観察しました。その結果、糖化によりコラーゲンのタンパク質にAGEが生じると細胞は表皮が厚くなり、3層ある皮膚の2層目に当たる真皮を萎縮させることがわかったのです。また、コラーゲンを分解する酵素の分泌が2倍に増えたことがわかりました」(牧田院長、以下同)

 ちなみに、紫外線やストレスなどの刺激はAGEの産出に拍車をかけ老化を早めるという。

 AGEは全身のコラーゲン線維に蓄積するが、目で確認できるのが皮膚だ。皮膚は表皮・真皮・皮下組織の3層でできていて、特にAGEがたまりやすく老化しやすい場所は、表皮と真皮を支えるコラーゲン線維であることがわかっている。

「ただ、表皮は1カ月余りで入れ替わるためにAGEの蓄積量が少なく目立ちにくいのですが、皮膚の奥底にあって主に肌の形を下から支える柱となっている真皮のコラーゲン線維は新陳代謝するのに平均14~15年かかる。それだけ真皮はAGEが蓄積しやすいため、老化が現れやすいのです。なお、顔は、紫外線などによる『酸化』と『糖化』が同時に起きる場所です。老化が目立つのは仕方がありません」

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