役に立つオモシロ医学論文

たった数分の短い運動でも寿命が延びる? 豪州の研究チームが学術誌で報告

家事や育児など日常生活に不可欠な動作でも…(C)日刊ゲンダイ

 平均で7.9年にわたる追跡調査の結果、死亡リスクは運動時間が1分未満のグループと比較して、1分以上3分未満のグループで34%、3分以上5分未満のグループで44%、5分以上10分未満のグループで52%、統計学的にも有意に低下していました。

 心臓病のリスクも同様に、1分以上3分未満のグループで29%、3分以上5分未満のグループで38%、5分以上10分未満のグループで41%、統計学的にも有意に低下していました。

 論文著者らは「運動習慣のない成人にとって、日常生活における短時間の運動でも健康状態の改善を促すかもしれない」と結論しています。

2 / 2 ページ

青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

関連記事