寒い日に掃除をするなら要注意は…前かがみにしゃがみ込む雑巾がけや庭の手入れ

掃除は心臓に大きな負担をかける動作が多い

 冬は脱水にも気を付けなければならない。エアコン、ストーブ、ホットカーペット、コタツといった暖房器具を長時間つけっ放しにしていることも多く、考えている以上に部屋や体は乾燥している。そんな環境で掃除や家事に没頭して体を動かしていると、気付かないうちに脱水状態に陥りやすくなる。

「心臓は脱水にめっぽう弱い臓器です。脱水状態になると、血液の量が減って、粘度も上がります。1回の拍動で送り出す血液量が減るうえ、流れにくい血液を体全体に送らなければならない心臓は、心拍数を増やして対応しようとするため負担が増大します。とりわけ心機能が落ちている人は、脱水が原因で心不全を起こすケースもあるので注意が必要です。掃除などの作業を行っている最中はもちろん、気温が低い冬でも、日頃から喉の渇きを感じなくてもこまめに水分摂取をしてください。また、日頃から降圧剤を服用して血圧を管理している方は、空腹や脱水の状態で薬だけを飲んで掃除していると、薬の効果が発現した際に低血圧を起こして卒倒することもあり得ます。休み休みとほどほどにも大切な取り組み方です」

 自宅をきれいにする際は、心臓を守る対策も忘れてはいけない。

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