病気と共に生きていく

“エリテマちゃん”…病気はもう一人の自分として捉えている

美術コンクール「アッヴィアートプロジェクト」で佳作受賞(提供写真)

 SLEは治らない病気。薬で痛みが少し治まったとはいえ関節は痛いし、微熱はあるし、骨がもろくなっているので骨折はしょっちゅう。ただ私は、この病気になったのは残念ですが、病気をもう一人の自分と捉えています。“エリテマちゃん”も頑張っているし、と。

 実は昨年、再燃したんです。全身に発疹が出て、シャワーを浴びただけでひどい痛みで、緊急入院。ステロイドの大量投与の治療を受けました。入院中に眠れず、何がしたいか考える中で、改めて前向きに、好きなことをやっていこうと決めました。このまま入院と退院を繰り返す人生はつまらない。自分の好きなことは何? それは絵だ、と。昔から好きで自己流で描いていた絵を、本気で始めようと。写真の絵は、「人生は良いことばかりじゃない。悪い時もある。でも、悪いことばかり続かない」という思いを込めました。

 主治医からは「将来は車椅子になるかもしれない」と言われています。でも今は歩けているし、車椅子になったらその時はその時。車椅子でも、絵は描けます。絵は私の命。やりたいことがある私は幸せです。二科展の応募を目指して、今は体調と相談しつつ、絵を描く日々を送っています。

【全身性エリテマトーデス:免疫系の異常で本来、体を守る免疫系が自分自身を攻撃し、全身のさまざまな臓器に炎症や障害を起こす。症状は多彩で、よく見られるものとしては発熱、全身倦怠感、関節痛、皮疹、光線過敏症、脱毛、口内炎。顔面に出現する蝶の形をした皮疹(蝶型紅斑)も多い】

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