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ペット用の鍼灸治療はあるのか…動物にも人間と同数のツボがある

ペットにもツボがある

 ペットはよく人間を見上げるため、首が凝りやすく、目の疲れが起こりやすいため、耳の後ろから首の付け根あたりにある皮膚を、人さし指と親指で軽くつまみクルクル回転させ移動しながら刺激してあげるとよいでしょう。ここは「風池」というツボになります。

 首の付け根から、しっぽの手前までの背骨上の皮膚を軽く引っ張り上げながら移動させる膀胱経の経絡治療がありますが、これなどは全身の凝りほぐしに加え、免疫力アップ、老化防止に効果があります。日ごろから行うと、毛艶もよくなり、皮膚病も改善されます。

 さらに肛門としっぽの付け根の中間にある「後海」というツボは、「気」を強化し、体力増進、リウマチ・腎炎・慢性胃炎改善の効果があるため、老いたペットのアンチエイジングにもおすすめです。

 その他、温灸を用いた治療なども人間同様にあります。もしも動物への鍼灸治療を希望される場合は、我々鍼灸師ではなく、鍼灸治療対応の動物病院にご相談するとよいでしょう。

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中根わたる

中根わたる

日本医学柔整鍼灸専門学校教員、はり師、きゅう師。

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