役に立つオモシロ医学論文

早寝をしていた子供は小学校の成績が優秀?睡眠時間は関係ない

幼児期の最適な睡眠習慣が大事

 その結果、国語のテストの平均点は、3歳時点における就寝時間が18~20時で71.2点、21時で69.3点、22時で68.3点、23時以降で62.5点で、18~20時に就寝した子供と比べて、23時以降に就寝した子供では、6.3点低いことが分かりました。

 算数のテストでも同様の傾向が認められ、18~20時に就寝した子供と比べて、23時以降に就寝した子供では、1.85点低いことが分かりました。ただし、睡眠時間はテストの結果と明確な関連性を認めませんでした。

 この研究ではまた、就寝時間が遅くなるにつれて、勤勉さが低下することも示されています。論文著者らは「幼児期の最適な睡眠習慣は、将来の学業成績に良い影響を与える可能性がある」と結論しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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