健康診断を受けていても人間ドックを受けるべきたった1つの理由

人間ドックは検査項目が多い(C)日刊ゲンダイ

「たまたま人間ドックを受けなかった年があり、その翌年に胃がんが見つかったという方がいました。『あの時受けていれば』となることが最ももったいない。当センターの人間ドックの受診者では、終了時に『来年も同じ時期で』と予約を入れていく方も少なくありません」

 会社員で健診も受けている場合、健診を4月、人間ドックを10月というように半年のスパンで受けるのが上手なやり方。

 次に、結果は「点」ではなく「線」で見る。基準値内であっても、数値の経年変化がどうなっているか。血糖値や血圧が毎年徐々に上がっているようなら、生活習慣の改善を図るべきだ。

 さらに、それぞれの検査項目が示す意味を正しく理解する。

「直近だけ飲食を控えて人間ドックに臨んだ人では、中性脂肪や血糖値は一時的に低く出るかもしれません。しかし、中性脂肪と同様、体内の脂質量を示すコレステロール値や、過去数カ月の血糖コントロールを示すHbA1cが高ければ、食事内容を見直す必要があります」

 最後に、健診もそうだが、「要精密検査」と出ているのに精密検査を受けに行かない人がいる。結果の封さえ開けない人もいる。それは、異変を早くに見つけられるチャンスをみすみす逃すことになりかねない。「受けたら終わり」ではないことをしっかり認識したい。

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