糖尿病の人は「心房細動」に気をつけろ…脳梗塞や心不全を招く

早期発見のために脈拍を毎日確認すること

「糖尿病の患者さんが心房細動を早期発見するために気をつけたいのは、心房細動を疑う症状である動悸、息切れなどに敏感になることです。しかし、高齢者の中にはこうした症状を軽く考えて、疲れのせい、年齢のせいにしてしまうケースも少なくありません。そこでおすすめしたいのが、脈拍を毎日確認することです」

 脈は人さし指、中指、薬指の3本で、手首の親指側を触ることで測定する。一定のリズムを刻んでいれば正常で、脈が飛ぶようなら、医師に相談する必要がある。

「脈を自分でとるのは難しいという人は、脈拍を測定できる家庭血圧計を使うのもいいでしょう。正常でない脈拍値が続けば、心房細動などの不整脈が出ている可能性があります。心当たりがある人は、なるべく早く医療機関を受診することが大切です」

 最近の研究で、コントロールが不良の糖尿病の方が心房細動を起こしやすいことや、糖尿病治療が心房細動リスクを低下させるとの報告もある。糖尿病の人はまずは、適切な管理をすることが重要だ。

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