年間22万人が摂食障害で受診…急増する「過食症」は薬で改善できる

写真はイメージ(C)iStock

 毎日体重計に乗る習慣、パートナーや周囲からかけられた体形に関する心ない言葉、厳格な体重管理が求められるバレエダンサーやモデルといった職業に就いているなど、過食症に陥るきっかけはさまざまだ。10代で発症しやすい拒食症と違い20代で発症しやすく、男性よりも女性に20倍多い。

■食べて吐いてを繰り返し…

 ある30歳の女性は、大学生の頃、学園祭のミスコンに出場しようと夕食を抜くダイエットを開始。1カ月で5キロの減量に成功したがその反動から過食に走り、多い日では1日2、3回、食べては吐く生活に。頭の中は常に食べることで埋め尽くされ、帰宅途中は毎日欠かさずコンビニに立ち寄り、菓子パンを10個以上、胃に詰め込んだ。そんな生活が10年以上続いた頃、たまたま受けた歯科検診で歯が溶けていることを指摘され、歯科医師の勧めでメンタルクリニックを受診した。

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