「ウソやろ? めちゃ元気ですけど、私……」
10年前、「子宮頚がん」と告げられたときは、そんな心境でした。本当にものすごく元気だったんです。
健康には自信がありました。でも年齢を重ねたことだし、ここらへんでちゃんと1回検査しておこうと思って、2014年に胃カメラやら大腸検査やらいろいろ受けてみたんです。婦人科系の検査もその流れのひとつでした。まさか、がんが見つかるなんて思いもしていませんでした。
かかりつけの婦人科から大きな病院を紹介され、改めて検査をするとステージ2b後期の子宮頚がんと言われました。治療は手術と、放射線と点滴による抗がん剤です。放射線は外照射と内照射(体の内側からの照射)の両方でした。
10年前は医療について何の勉強もしていなかったので、「がん=死」という古いイメージがありました。今ほどSNSが発達していない時代だったせいか、検索しても私と同程度のステージで「元気になりました」といった前向きな書き込みがなかったのが不安を募らせました。
独白 愉快な“病人”たち
寛解直前で数値が上昇…タレントの山本量子さん語るがんとの闘い
山本量子さん(タレント/48歳)=子宮頸がん・卵巣がん