(4)“頻尿”の意味を取り違えないこと
肥大症の頻尿は、トイレの回数が増えることだ。日中なら8回以上、夜間なら2回以上が目安。1回ごとの尿量は、通常より多くない。
「一方で、過活動膀胱の場合も頻尿が症状にあります。膀胱の不随意の収縮で尿がわずかにたまっただけでもトイレに行きたくなる尿意切迫感があり、結果的にトイレの回数が増えます」
過活動膀胱では抗コリン薬を用いる。しかし、この薬を肥大症の頻尿でいきなり用いると尿閉を起こす可能性がある。まず残尿を測定し、少ないことを確認してから、徐々に増量しなくてはならない。
ところが、泌尿器科医以外の医師にかかっていると、それが行われないことがあるのだ。
肥大症をナメてはいけない。