30歳以上に増加中 「大人ニキビ」は内臓トラブルの前兆

 こう言うのは、東京薬科大学付属社会医療研究所の猪越恭也教授。東洋医学において、血管の多い顔は内臓を映す鏡といわれ、内臓系の経絡も顔の表面に幾つもある。

「特に出やすいのは頬ですね。ここには、胃と小腸につながる経絡があります。頬にニキビができたら、胃や小腸に何らかの不調があると考えていいでしょう」

 他にも、「目の周り・こめかみ」のニキビは肝臓に何らかのトラブルがあるサイン。「小鼻」は呼吸器系や大腸につながっているので、肺や大腸系の病気の疑いがある。

「口の周り」は胃腸と密接に関係がある。暴飲暴食をすると、翌日このあたりに吹き出物が出る人がいるが、これもアダルトニキビの一種だ。

「ニキビはアクネ菌による感染症。大人の場合は、皮膚の抵抗力が落ちていることが原因ですから、他の感染症にもかかる可能性が高い。アクネ菌のエサである皮脂が十分にあるということは、生活習慣病のリスクも高い証拠です」

 ニキビだなんて俺もまだ若い……などと笑ってる場合じゃないのだ。

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