耳鼻科の病気

花粉症治療は11月末がリミット

 治療開始は、遅くともスギ花粉症の症状が出る2~3カ月前です。つまり1月から症状が出る人は10~11月より前から、2月に症状が出る人は、11~12月より前から始めるのが理想です。

 多くの地域において、1月上旬にはスギ花粉の初飛来が確認されています。そのため、地域を問わず、基本的には1月以降のスギの舌下免疫療法の初回投与は控えるようになっています。これらを考えると、舌下免疫のスタートは、遅くとも12月中になります。

 実際の治療はまず、診療所でスギ花粉のアレルギーがあるかを確認します。投与初日は、やはり1時間ほど診療所で時間がかかるうえ、その後も何回かは通院してもらわないといけません。

 12月は仕事が一番忙しく、忘年会も目白押し。正月休みもあるので、治療スタートは実際には難しいといえます。11月末がスギの舌下免疫療法のスタートのリミットと考えてもいいでしょう。

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大場俊彦

大場俊彦

慶應義塾大学大学院博士課程外科系終了。医学博士甲種日本耳鼻咽喉科学会認定専門医。日本レーザー医学会認定専門医。日本気管食道科学会認定専門医。米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会フェロー。国際レーザー専門医。厚生労働省補聴器適合判定医・音声言語機能等判定医。日本耳鼻咽喉科学会騒音性難聴判定医・補聴器相談医。