これに肺動脈造影CT検査で血栓の詰まりが確認できれば確定です。
肺血栓塞栓症はほとんどが重症で、2割程度は肺梗塞となります。死亡率は14%で、ショックになると3割が死亡するといわれています。
しかし、適切な治療で死亡率は2~8%程度に抑えられるとの報告もあり、迅速な診断と積極的治療が大事です。
急性肺血栓塞栓症の治療は、①血栓を溶かす②血管内治療、そして③外科的治療のいずれかです。
ヘパリン、抗トロンビン薬や第X因子阻害薬などの抗凝固薬も使われますが、ショックなどがある重症患者では、ウロキナーゼや組織プラスミノーゲン・アクチベーター等の血栓溶解剤を使います。また、カテーテルを肺の血管の中まで挿入して、血栓を溶かしたり壊したり吸引して取り除く血管内治療も行われます。
しなやかな血管が命を守る