開放骨折とは、皮膚が裂けて骨が外に出ているような重傷の骨折のこと。他にも、血管が切れて手や足に血液が通わない阻血を伴う骨折や、股関節の脱臼骨折などは、時間がたつと合併症を生じる恐れがあるので緊急手術が必要だ。夕方や土日の子供の骨折も多いという。
■目標は後遺症なしの社会復帰
外傷センターで診療に当たる医師は、医療関係者の間では通称“外傷整形外科医”と呼ばれる。
「開放骨折などで皮膚に傷口があると感染の恐れがあるので、まず骨折部分をはさんだ両側の骨にピンやワイヤを打ち込み、骨折を外側から固定する『創外固定』を必要とすることが多い。そして、全身状態や皮膚や軟部組織の状態がよくなったらプレートや髄内釘で固定する『内固定手術』を行います。創外固定を素早く正確にやらないと、内固定がうまくいきません。外傷整形外科医は、できる限り後遺症を出さずに社会復帰できるようなストーリーを描いて治療をしているのです」
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