赤血球などの成分バランスを示す「MCV」は、一般的には問題視されていませんが、とても重要な内容を教えてくれます。
MCVは赤血球1個が持つ平均的な容積のことで、数値を見れば自分の赤血球が「大」「小」「ちょうどよい」のどれなのかが分かります。それぞれ「大球性」「小球性」「正球性」といいます。
赤血球は酸素を体の末端まで運ぶ働きをします。小さすぎると運べる酸素量が少なく、末端まで届きません。大きすぎても血管をうまく通れず末端まで届きません。どちらも貧血、冷え、しびれの原因に。高齢者では神経障害や認知機能への悪影響も引き起こします。
「正球性」の値は検査機関で異なり、だいたい80~99fl(フエムトリットル)を基準としています。これでは範囲がちょっと広すぎるので、私は90~98を基準にし、90より低ければ小球性、98より高ければ大球性と考え、食生活を中心としたアドバイスをします。
本当は危ない“正常値”を見逃すな