普通の人の10倍 睡眠時無呼吸症候群が招く“緑内障リスク”

緑内障の発症リスクが10倍に…(C)日刊ゲンダイ

 SASは気道の空気の流れが10秒以上止まった状態を無呼吸として、一晩30回以上もしくは1時間当たり5回以上無呼吸があった状態をいう。

「血液中の酸素濃度は“動脈血酸素飽和度”という指標で表されます。正常時には96%以上ありますが、SASの患者さんは無呼吸時に90%以下に低下します。その結果、酸素不足から目の中の動脈が詰まったり、血液が十分行き渡らないことで、目の病気が発症すると考えられているのです」(清澤院長)

■必ず眼科で検査を受けること

 問題はSASの合併症の中にわが国の失明リスク1位の緑内障が含まれている点。しかも、その発症リスクは普通の人の10倍だという。緑内障は高い眼圧により神経細胞がダメージを受けることで発症することが知られている。トイレでいきんだり、重たい物を持ったときに一瞬呼吸が止まる。SAS患者に緑内障が多いのも同じ理由からなのだろうか?

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