一般的な放射線との違いは 陽子線治療を知る8つのヒント

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「二次性がんの発生率は下がりますが、小児がんの治癒率そのものは変わりません」

 ただ、成人と違って、小児はがんの手術後も何十年と人生が続く。ダメージが少ない陽子線治療を保険適用で受けられるようになったのが福音であるのは間違いない。

(7)成人よりも照射線量は少ない?

「成人よりもよく効く例があるので、照射線量や回数は一般的に少ない。がんの種類によって決まります」

(8)陽子線治療を行う医療機関ならどこでも受けられる?

 そうではない。

「特に麻酔が必要な場合は、何か問題が起こった時に対応できるシステムが必要。小児科との連携が取れていない医療機関では、成人への陽子線治療を行っていても、小児には行っていないところが少なくありません」

 同センターでは、小児腫瘍科のある福島医大と連携して治療している。

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