風邪をひいたらすぐに風邪薬を飲む方がたくさんいらっしゃいます。いわゆる風邪のひきかけでも、「予防のために風邪薬を飲む」なんて方もたまにお見かけします。でも、ちょっと待ってください。風邪薬で、風邪を治すことはできません。
市販されている風邪薬は、さまざまな種類があります。その多くは、発熱・喉の痛み・頭痛・鼻水のどれにでも効果がある総合風邪薬です。症状を緩和する効果があるのは事実ですが、風邪そのものの治りを早めているわけではないのです。
たくさんの効果があることは、一見良さそうに思えます。しかし、実はそうでもありません。「鼻水・鼻づまりに」とうたうベンザブロックSプラスには、ジヒドロコデインリン酸塩という「せき止め」の成分も入っています。この成分には、眠気、めまい、吐き気、便秘などの副作用が報告されています。鼻水がひどくて薬を飲んだのに、必要のない成分の副作用が起こってしまっては、本末転倒です。
身近な薬の落とし穴