ダイエットを科学する

食べていないのに…“太りやすい人”が持つ3つの肥満遺伝子

自分に合ったダイエット法で無理なく痩せたい(C)日刊ゲンダイ

 肥満遺伝子は、エネルギー代謝に関連する遺伝子のこと。飢餓期を生き延びた人類の知恵で、食べられるときは余剰なエネルギーを脂肪として体内にため込み、食べられない時期はそこから少しずつ脂肪を燃焼させてエネルギーに変換させる。

 こうした肥満遺伝子は現在約60種類近くが確認されており、日本人が持つ肥満遺伝子は3つに分類される。

 ひとつが「β3アドレナリン受容体遺伝子」だ。

 日本人の30%強が保有し、基礎代謝が普通の人より200キロカロリー前後低い。基礎代謝とは、私たちのカラダを動かす基本的なエネルギー。保有しているのは男性に多く、血糖が上がりやすいご飯やパンなどの糖質を好む。それでいて糖代謝が苦手。そのため、お腹周辺が太りやすく、内臓脂肪も蓄積しやすい。

「このタイプは放置しておくと糖尿病、高脂血症、脂肪肝になりやすい。低糖質ダイエットが有効で、有酸素運動や腹筋などの運動が適しています」(和田教授)

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