慢性痛が治らない…医師選びで押さえるべき3つのポイント

まずは痛みの種類を見分けること(C)日刊ゲンダイ

「侵害受容性痛はズキズキ、重苦しいなどの痛み。神経障害性痛はヒリヒリ、ピリピリ、ビリビリ、電気が走るなどの痛みです」

「ズキズキ」「ピリピリ」「ビリビリ」などの用語は、「オノマトペ(擬態語・擬音語)」という。患者も医師も、オノマトペを大いに活用するべきだ。

「患者さんにとって、目に見えない痛みを医師に伝えるのは至難の業。反対に医師が患者の痛みを把握することも同様です。オノマトペは医師と患者が容易に使える“痛みの共通言語”として非常に重要な役割を担っています」

 加藤医師は「慢性痛の治療では、目標設定が大切」と言う。痛みは消えることが当たり前と考えがちだが、慢性痛の場合は「痛みを軽減し、日常生活の活動性を高める」を目標にする。

 具体的には、睡眠障害をなくす、強い痛みを減らすなど、実現可能なところに目標を設定する。できなかったことができるようになることで、その都度自信が出て不安が減り、前向きに物事を捉えられ、痛みの軽減につながる。

 つまり、慢性痛があるなら、「オノマトペなどで痛みの種類を見分け」「それに応じた治療を」「実現可能な目標設定を設けて」対処してくれる医師を選ぶべきなのだ。

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