独白 愉快な“病人”たち

原千晶さん「後悔」 子宮頚がん・子宮体がん闘病を全激白

子宮、卵巣、卵管、リンパ節を全摘出の難手術(C)日刊ゲンダイ

 以前に通院していた大学病院で検査をすると、子宮体がんの「ステージ3C」と診断されました。医師に「なぜ、こんなに放っておいたの。厄介ながんになってるよ」と指摘され、歯がガチガチ鳴るほど震えました。「手術できるかな……」という医師のつぶやきも聞こえて、強烈な後悔の念に襲われました。すぐそこに「死」がちらついていたんです。

 治療は、子宮、卵巣、卵管、リンパ節を全摘出という5時間の難手術に加え、抗がん剤を6クール(1クール3週間)行いました。副作用は脱毛、手足のしびれ、吐き気、味覚障害など、何が起こるかは予測不可能。自分でまいた種だと覚悟しつつも、気持ちが不安定になって周囲の人たちの心もかき乱しました。親、友達、スタッフ……がんは、こんなにも人を巻き込んでいくものなのかと思い知りました。

 治療が終わって7年経ちますが、今も定期検診は欠かしません。あのころの私は間違いだらけだったと本当に後悔しています。その思いから「よつばの会」を立ち上げました。今は私の犯した過ちを多くの人に伝えることで、なんらかの一助になればいいと心から思い、活動しています。

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