独白 愉快な“病人”たち

原千晶さん「後悔」 子宮頚がん・子宮体がん闘病を全激白

子宮、卵巣、卵管、リンパ節を全摘出の難手術(C)日刊ゲンダイ

 クリニックで「子宮頚部に1センチのできものがある」と指摘され、都内の大学病院で精密検査をした結果、ポリープを確認。その時は「子宮頚がんということはないと思います」と言われ、異物だけを取る円錐切除手術を受けました。入院は5日。その後は生理痛も不正出血もおりものの異常もすべて治って、「やったね」という気持ちでした。

 ところが、手術から3週間後、病理検査で分かったのは、切除した部分ががんだったということ。しかも、「あまりいいタイプじゃないので再発を防ぐために子宮を全部取った方がいい」とのことでした。

 北海道の母と一緒にその言葉を聞いた時、その場で号泣しました。あまりのショックで医師の話はまったく耳に入らず、ただ母がギュッと強く握ってくれた右手の感触しか記憶にありません。

 医師から「1週間考えてください」と言われたものの、子供が産めなくなるなんてとても受け入れられない。でも、厳格な父が「孫の顔はどうでもいい。おまえが生きてくれれば……」と声を震わせたのです。生まれて初めて見た父の涙に心打たれて、やっと手術の同意書にサインできました。

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