「認知症」を知るための20週間

専門家が百寿者に聞いて分かった「ボケない人の生活」

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「少々の飢餓感がある方が、元気に生きる長寿遺伝子が働くので、腹七分目。乳製品を取る方が介護状態になりにくいという報告があり、実際、木村さんも大好きでした。果物に含まれるビタミンCも、魚に含まれるオメガ3脂肪酸も、体をサビから守る抗酸化力が強い。うつ病は認知症の誘引の一つですが、オメガ3脂肪酸は抗うつ力にも優れる。そんな食事の影響もあって、認知症にならない方はとにかく前向きです。体がどこか痛くても『今が一番幸せ』と口をそろえます」

 三浦さんは下戸でも、100歳になってから、特製黒ゴマドリンクに赤ワインを大さじ1杯プラス。赤ワインのポリフェノールを取り入れるためだ。「認知症にならない方は、年を重ねても探究心が衰えない」という。雑巾やアクリルたわしを手作りして、周りの人や市に配る百寿者もいた。常に手足を動かし、おしゃべりを楽しむような人が、認知症を遠ざけるのだ。

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