女性が痛風になりにくい理由に女性ホルモンのエストロゲンがある。体内の尿酸は、腎臓で尿中に排泄されるものもあれば、再吸収されるものもある。エストロゲンには腎臓での尿酸の再吸収を抑え、尿酸の尿中への排泄を促す。一方で、男性ホルモンのテストステロンは尿酸の再吸収を促進する。そのため女性の尿酸値の平均値は、男性(5.5㎎/dl)に比べて1.5㎎/dl低いという。
「ただし、『尿酸は悪者』という考えは間違いです。体内で抗酸化物質として機能している可能性があり、アルツハイマー病を防いでいるのではないかともいわれています。男性は女性に比べて筋肉量が多く、体内が酸性に傾きがちのため抗酸化物質である尿酸が多く存在すると考えられています」
このため、女性の痛風発症リスクが高まるのは、エストロゲンの分泌が低下する閉経以降となる。
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