閉経後リスク上昇 20年で4倍「女性の痛風」が増えた理由

女性の痛風患者が増えている(C)日刊ゲンダイ

 女性の痛風増加の原因は、加齢による閉経女性が増えていることもあるが、生活スタイルの変化の影響も大きいという。59歳の看護師のA子さんは大のお酒好き。種類問わず、毎日晩酌をしていた。体形は中肉中背で、ひどい肥満ではない。52歳の検診で高尿酸血症(7・3㎎/dl)を指摘されていたが、放置。7年後に痛風を発症した。

 これが典型的なケースだ。

「働く女性が増えることで、ストレスやアルコール摂取量の増加、食生活の乱れ(欧米化)などによって、女性の痛風が増えていると考えられます。とくに高齢女性は、水分摂取量の低下、むくみや高血圧治療の利尿薬の常用によって、脱水傾向になることが発症要因になります」

 尿酸のもとになるプリン体は、8割が体内(細胞代謝など)で作られ、2割が食事で体内に入る。

 食事での摂取は多くないが、スイーツ(ショ糖、果糖)やアルコールの取り過ぎはプリン体の有無にかかわらず尿酸値を上昇させる。肥満があってもインスリンの分泌が増えて、尿酸の排出を抑制するという。

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