シーズン到来も…あなたの目の充血は本当に「花粉症」か

感染症や失明を招く病気の可能性も(C)日刊ゲンダイ

③コンタクトレンズ使用による角膜感染症

 花粉症の患者がコンタクトレンズを使用していると、症状が強く表れる場合が多いという。花粉がレンズと目の間に入り込んで、症状を悪化させるからだ。

「そうした状態が続くと、角膜を傷つけて表層角膜炎を起こすケースがあります。また、角膜に傷がつくとブドウ球菌や緑膿菌などの細菌が侵入しやすくなるので、角膜感染症を起こすリスクも高くなります」

■失明を招く病気の可能性も

 角膜感染症になると、強い目の痛み、異物感、充血などの症状が表れる。これを花粉症と勘違いして放置していると悪化を招き、細菌が繁殖して黒目が白く濁って視力が低下したり、失明するケースもあるという。

「花粉症の季節になると、花粉症だと思い込んでいた患者さんが増えます。初期の頃は痛みがそれほど強くないので、様子を見ているうちに1~2日で急激に悪化させてしまうのです。『しばらく花粉症の目薬をさしていたが、良くならないから』と受診される患者さんもいます。花粉症の点眼薬は抗アレルギー薬なので、細菌感染には効果がありません。効かない薬を使っているうちに受診が遅れて、悪化させてしまうのです」

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