膵臓がんによる死亡数は増加傾向で、昨年は3万3700人。肺がん、大腸がん、胃がんに次いで4番目。発症数(7位)に比べて亡くなる方が他のがんより多く、難治がんといわれるゆえんです。
全国がん成人病センター協議会の調査では、ステージ1の症例は234人ですが、ステージ2は789人と3倍超に。ステージ3は751人でほぼ横ばいですが、ステージ4は1941人にハネ上がります。5年生存率が1.4%のステージ4が最多。進行した状態で診断される人が多いのが問題なのです。
しかし、膵臓がんの大きさが2センチ以下で、周りへの浸潤やリンパ節への転移がないステージ1Aなら5年生存率は約60%。治療成績は以前より向上。さらにがんが膵管上皮に限局するステージ0なら、ほぼ100%が期待できます。
難治がんでも、早期に発見できれば治療成績は悪くないどころか、もっともっと人生を楽しむことは十分可能です。そういう医療レベルになっているのも事実。早期に発見できれば、完治も十分可能なのです。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁